2013年8月23日金曜日

3.1. AVM(脳動静脈奇形)の発見

 1995年秋、当時33歳、右手の異常を整形外科で診察してもらい、総合病院の神経内科を紹介され、そこでジストニアという病名を初めて知りました。
 
 神経内科ではジストニアの治療のため、CT、MRIなどの検査を受けました。

 MRI検査を受けた際、検査技師が私の右手を見て、「右手がおかしいんですか?、なるほど・・・」という意味深な事を言い、MRI画像に何か移ったのかなとその時に思いました。

 神経内科の主治医がMRI画像を見て、まず最初に言葉が印象に残っています。
「まさか、こんなものがあったとはね・・・」と、すごく珍しいものを発見したような感じでした。

 主治医が、MRI画像の黒い部分を示して、下記の詳しい説明をして頂きました。
「これは脳動静脈奇形、別名AVMと呼ばれるもので非常に珍しいものです。」
「血管が毛玉状にできており、動脈と静脈が直接繋がっています。」
「血管の塊が周りの脳の組織を圧迫している可能性があります。」
「または、AVMの周りの脳の組織に血液が行っていない可能性があります。」
「動脈と静脈が直接繋がっているため、血管内の流れが速く、出血のリスクがあります。」
「これは生まれつきあったと考えられます」

 このMRI写真をきっかけとして、ジストニアとAVMと関連性を精密に検査するための入院が決まりました。

 この時に、脳動静脈奇形、別名AVMという病名を初めて知り、2013年に至る、長い付き合いが始まりました。このときは、この後17年も引きづることになるとは思いませんでした。また、まさか、自分が脳神経外科に、長きに渡ってお世話になる事になるとは思いませんでした。

当時はインターネットが有りませんでしたので、情報源は書籍しかありませんでした。書店の医学書のコーナーに出向き、色々な本を拾い読みしました。そこから、AVMが20万人に1人の確率で見つかる希少疾患であることや、いったん出血をしてしまうと、非常に危険な状態に至ることや、出血の確率は年間20%程度であることなどを知りました。

 大変な事になったのかな、でも仕方が無い、という漠然とした思いをしたのを覚えています。


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