2013年8月23日金曜日

3.2. 治療するかどうかの判断と治療法の選択

 神経内科から、脳神経外科を受診するよう言われ、主治医が神経内科医から脳神経外科医に代わりました。

 脳外科医からは、AVMを放置するか処置するか、選択するように言われました。AVMの処置な将来的な出血のリスクに対する予防的処置であり必須ではなく、放置しても出血する確率は20%程度という説明を受けました。筆者の場合、AVMのサイズは25mm位あり、直径が大きい方が出血の確率が小さいとも言われました。

 神経内科の主治医に相談したところ、是非処置すべきという意見でした。

 筆者としては、局所性ジストニアが改善する可能性が少しでもあるのであれば、できる事は何でもすべきであると考え、処置する事を選択しました。

 次に、3通りの処置方法と、それぞれのリスクを説明され、どれかを選択するよう言われました。
  1. 塞栓術
  2. 開頭手術による摘出
  3. ガンマナイフ
1. 塞栓術
 血管内カテーテルを脳内まで通して、血管が細くなったら更にサブカテーテルを進めてAVMの動脈側まで到達させ、血流を止める栓になる薬品(接着剤のようなもの)を流し込む方法で、次のリスクがある。

  • 執刀医が誤って薬品をAVMの静脈側まで流してしまった場合、薬が下流に流れてしまってから固まって、脳梗塞や肺塞栓を引き起こす危険性がある。
  • 塞栓に成功したとしても、将来的に栓が取れて血流が戻ってしまう可能性がある。

 さらに、塞栓術は特殊な技術で、専門家に病院まで来てもらう必要があることも説明されました。

2. 開頭手術による摘出
 開頭手術でAVMのナイダスに繋がっている血管の流れを止めて、AVMを摘出してしまう方法で、
 次のリスクがある。

  • 脳にメスを入れるので、後遺症が残る可能性がある
  • 摘出しても将来的に再出血してしまう可能性がある。

3. ガンマナイフ
 特殊なガンマ線照射装置で患部にガンマ線を集中照射し、細胞を変性させ血流を止めてしまう方法で、次のリスクがある。

  • 効果が現れるのに長い年月がかかる。
  • AVMが閉塞しない可能性がる。
  • 照射直後に脳に水が溜まったりする事がある。但しその場合の治療法はある。

 さらに、健康保険適用外であり自費診療になる。
 ※1997年から健康保険適用

 筆者の判断としては、効果に時間がかかるかも知れないが、脳にメスを入れるのは怖かったので、ガンマナイフを選択しました。

 ガンマナイフの適用範囲は、AVMの直径が25mm以内との事でした。ガンマナイフ治療の可否判断をするため、脳血管造影検査を受け、直径25mmと診断され、ガンマナイフが適用可能と判断されました。
 こうして、ガンマナイフ治療を受ける事が決まりました。


コンテンツへ