2013年8月23日金曜日

3.7.5.1 手術にあたっての筆者の心配

 初めて、手術を受けるに当たり、手術後も前と同じような生活が出来るのかどうかが心配であった。結果的に心配の殆どは杞憂でした。

  • 硬膜の縫合

 まず、心配になったのは、以前問題になった、ライオデュラという製品でした、遺体の硬膜から製造したものの使用で感染症を起こすことが問題になりました。
 現在は遺体の硬膜の使用は禁止されており、ゴアテックス製の人工硬膜を使用するとのことで安心しました。

  • 輸血の可能性
出血が多い場合、輸血の可能性があり、感染症の心配がありました。この件についても主治医に質問し、輸血の可能性があるのであれば、自己採血をして欲しいと申し出たところ。第一に、輸血する可能性は殆ど無いこと、第2に輸血用血液は、現在世の中で分かっているウイルスや細菌については全て検査をしており感染症の危険性は極めて低い事を説明され安心しました。
 この件は、入院時の採血を担当した検査技師にも聞いてみましたが、現在分かっている血液の細菌やウイルスなどについては全て検査をしており、それに関しては感染症心配は無い。世の中でまだ未知のウイルスが混入していいる可能性はゼロではないとのことでした。

  • 開頭した骨の再結合

 開頭手術後は切った部分の骨が薄くなるという話がインターネットに書いてあり、これについても心配になりました。これは、下記のような話です。

 開頭すためには頭蓋骨の一部を切り取って窓を開ける必要がある。その際、骨はいったん体から切り離される。骨は唯の鎧ではなく、生きた組織であるため、骨には血管や多くの生きた細胞がある。骨を切り離すと骨のなかの生きた組織は、体とのコミュニケーションを一旦絶たれる。これをもとに戻すと骨が薄くなる。

 趣味でスポーツをするので、手術後の頭蓋骨の強度の低下を心配しました。

 さらに、骨が薄くならないよう、体から骨を分離しない開頭手術方式もあるという記載を見つけました。

 そこで、この件について主治医に相談しました。
 現在はその課題は解決されており、骨を分離するのが普通であるとのことでした。また、骨を外すほうが開頭手術そのものが容易になるとのことでした。また、昔はいったん骨を外すと、元に戻しても、その後の経過で骨が無くなってしまうという問題があり、骨をつないだまま開頭するというほほうが行われていた。つまり、骨をつないだまま開頭する手術方式は昔の方法であるとのことでした。

 主治医からは、希望すれば、骨を切り離さない手術方式を採用することもできると言われましたが、筆者は、主治医が最もやりやすい方式で手術をしてくださいとお願いしました。

 この件について、手術後に主治医から説明があり、希望通り、骨を取り外さない方式で手術しましたとのことでした。そのため、時間がかかりましたとのことでした。

 主治医は筆者との事前の相談を考慮して、手間のかかる手術方式を採用してくださいました。
 筆者は優秀で、心優しい医師に出会えたことを感謝しています。


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